米国のクレジットカード大手、マスターカードが8日、最新の女性起業家指数（Mastercard Index of Women Entrepreneurs）を発表した。それによると、台湾は評価の対象となった世界58の経済体のうち12位。またアジア太平洋地域ではニュージーランド、オーストラリア、タイに次ぐ4位だった。マスターカードは、台湾では起業のための環境が相対的にやさしく、女性の起業力は年々高まっていると指摘している。
マスターカードはまた、2020年の世界の中小企業に対する調査の結果も公表、世界の中小企業のうち女性が事業主の企業は1/3に過ぎず、東アジアでこの割合が最も低い国では約19％にとどまっていると指摘した。
マスターカード台湾地区の陳懿文総経理（社長）は、経済部（日本の経産省に相当）の統計で昨年台湾の中小企業のうち事業主が女性の企業は36.8％だったことを挙げ、マスターカードの調査による世界平均値である約1/3と比べると台湾の女性による起業市場が相対的に活発であることが分かると指摘。それを支える最大の力は台湾のやさしい起業環境だと推測した。
マスターカードでは、女性起業家指数調査及び中小企業に関する調査報告を発表することで世界の市場に関心を向け続けると共に、全世界の女性事業主2,500万人のためのソリューションを考え出し、女性が資金や企業ネットワークの面で遭遇する問題を解決できるようにしていくとしている。
マスターカードの女性起業家指数は昨年、女性の進歩の度合い、女性の教育と金融面での背景、女性の起業環境の3つの面から世界の58の経済体を調査してまとめられたもの。